コミックマーケット100

 

朝4時に起きた。外をみると道路は濡れていたけれど、雨は止んでいた。ピンクの朝焼けが綺麗で写真を撮ろうとベランダに出たら空気が重くヌルヌルしていたのですぐに部屋に戻った。午前中はなんとか持ちそうな天気予報なので、コミケに行くことを決めた。Twitterを開くと、フォロワーさんたちが次々に会場に向かっているようでワクワクしてきた。家には朝ごはんらしいものがなかった。腹が減っては戦ができぬので、しぶしぶ冷凍うどんを茹でた。茹だったうどんをぬるい水道水でしめて、レトルトの魯肉飯の素を乗せてたべた。ベッドの上で扇風機の風を浴びながら無に近い感情ですする。顔を洗い、歯を磨いて着替える。むー、行くか!傘とカッパをリュックに詰めて駅に向かった。りんかい線直通の埼京線は混雑を予想していたが座れた。ほんとうにコミケやるんだよね?と不安になったけれど、大井町を出るころには車内が満員になって安心した。
3年ぶりに参戦する。過去のコミケはオタ友と参戦していたけれど、彼女が地元に帰ってしまったので、初の一人参加。当時も現地では互いに自由行動だったから一人参加でもあんまり変わらないか。戦利品を語り合うことができない寂しさはある。

国際展示場駅に着くと、広い駐車場に誘導された。200人単位でまとめられて待機するらしい。スタッフは気持ちいいほど「コミケスタッフ」だった。なんていうのかな、初対面なのに距離感が近い。一対一ではなく、多数に対する一方的な案内だから初対面って言葉も変だけれど。初めて会う人に対してのフレンドリーさではない。これはオタク特有の文化、交流方法だと思っていて、ぼくは好き。いつからかコミケスタッフは「面白い」ことを言う雰囲気になったと思う。いま試しにコミケスタッフとググると「コミケスタッフ 名言」とサジェストされたのでそういうことだと思う。スタッフの間ではその空気はあるんだろうかと考えた。僕がスタッフをやるとこになったら、面白いこと一言も言えなくて落ち込むかも。覚醒して名言製造マシーンになれるか?

200人の中隊で前ならえして間隔を取って座った。久々の前ならえは恥ずかしかったけど、みんな同じ気持ちなんだろうなと思い、しっかり前ならえした。思えば小学校のときからずっと「前ならえ」が恥ずかしかったな。もしかしたらぼくだけカッコつけて恥ずかしがってるのかも。こういうのなんて言うんだっけ、斜めに構えてる…じゃなくて…イキってる?うわ、はっっっっず。てへぺろてへぺろ


ベタ座りして待機。ダウンロードしたラジオを聴いたり、本を読んで待った。時折吹く風が気持ちいい。太陽も雲で隠れてるのでちょうどいい気温。歴戦っぽい男性がコミケの昔話しをしていたのでイヤホンを外してそっと聞いた。

海越しの工場地帯を眺めていたら、コミケに初参加したときに感じた居心地の良さを思い出した。好きなことに熱中し、愛を持って世界を作りあげる人たちのエネルギーがあふれているイベント。世間一般から変わってると思われることでも、人と共有していることに気がつく瞬間がある。この幸福を追求する歓びをコミケが教えてくれた。

10時半になるとどこからともなく拍手が湧いた。コミックマーケット100が始まった合図だ。
待機列も徐々に進み、11時頃に会場に入場した。意思固く、確かな足取りでBLが集う島へ向かう。人気サークルはすでに列ができていた。「いつもみてます!」「っ応援してますっっ!」「絵が大好きです…!」など伝えながら買い歩く。少しずつリュックが重くなっていく。評論、政治、電車、旅行、食、宗教など、興味のあるジャンルの本も少しずつ買った。目当ての崎陽軒本も買えた。企業ブースもみたかったけれど、天気が悪くなりそうだったので離脱。

帰りの電車も空いていた。

家に着いた瞬間に寝た。

寝すぎた!と焦って起きたけど、30分しか寝てなかった。よだれが垂れていたので爆睡したらしい。

夕方にお風呂に入った。ラス1の入浴剤を使った。買い足さなきゃ。


大雨警報が出されたから世紀末サイレンが鳴っている。

あっ、いま思い出したんだけど今夜ドキュメント72時間スペシャルだ。昼寝してよかった。

秋田のうどん自動販売機回は入っているだろうな。ほんとうに大好きな回。いつか秋田に食べに行きたいと思っている。